燃焼合成法の材料合成プロセス
燃焼合成は物質の化学反応時に生じる生成熱を利用して無機化合物を合成するこプロセスの日本語名称です。燃焼反応時生じる熱の伝播反応を利用するため、反応系が-ΔH>0(発熱反応)であれば、最初にわずかなエネルギーを加えるだけで合成反応を自己伝播させ、材料を合成することが可能です。そのため大規模な装置を導入することなく、短時間・省エネルギーで材料合成が可能です。
燃焼合成法の発見と研究
燃焼合成法は1975年に旧ソ連の研究者Merzhanovによって発見されました。英語ではSHS(Self-propagating High-temperature Synthesis、自己伝播型高温合成)、北米ではCombustion Synthesis の呼び方が主流です。北海道大学大学院秋山友宏教授は2005年から耐熱材として期待されるファインセラミックス『サイアロン』の燃焼合成法による製造法開発に着手し、製品化に成功。ファインセラミックス以外でも電池電極材料、誘電体、熱電変換材、金属水素化物、触媒の分野で材料合成に成功しております。